アラフォー世代もすぐわかる「ビットコイン」のしくみと正しい理解の仕方【全解説】

仮想通貨

―ビットコインは世界を変えつつある。―

こんにちは。元社会科講師の現役法学部生さいとう(@S41T0H)です。

今話題の「ビットコイン」。

「ビットコイン」を代表する「仮想通貨」はしばしば「稼げる!」だとか「怪しい……」だとか言われていますが、それらはすべて「ビットコイン」の本質を正しく理解できていない言説だと言えます。

今回は、僕が実際に40~50代の両親に説明した方法で、今話題の「ビットコイン」の仕組みについてアラフォー・アラフィフ世代の方々にもわかりやすい「ビットコイン」と、それを支える「ブロックチェーンというモノの仕組みやさしくシンプルにご説明します。

僕は2年間、塾講師として高校受験を控える中学生に社会科を教えていました

その経験を生かして、まだ経済のことをなにも知らない中学生でも「ビットコインって超スゲー!」と言わしめるような、そんな講座です。

では、早速ビットコインの世界へ参りましょう。

スポンサーリンク

そもそも「ビットコイン」ってなんなの?なにがスゴい?

いまテレビやネットで話題沸騰中の「ビットコイン」。

この章では「ビットコイン」とはそのものなんなのか、なにが優れているのかを説明していきます。

ビットコインに対するよくある誤解

よくビットコインについて質問されるのが、

  • ビットコインには実体はあるの? データ?
  • データなら、消えてしまうこともあるってこと?
  • そんなものがお金としてなぜ通用するの?

という意見です。

あなたも似たような疑問を抱いているかもしれません。

ビットコインを一言でいうと、「元祖・仮想通貨」です。

悩むおじさん
悩むおじさん

だから、その仮想通貨っていうのはなんなんだ……?

お答えします。

仮想通貨というのは、「実際に存在していない、承認によって成り立つお金」なのです。

実際に存在しないから仮想通貨(Virtual Currency:バーチャル・カレンシー)

そして、この「承認」というものを成り立たせているのが、インターネット上で作られた「ブロックチェーン」という仕組みなのです。

従来のお金と仮想通貨(ビットコイン)の違い

仮想通貨(例:ビットコイン)は普通のお金(例:日本円)とは、根本から考え方が異なるものなので、一度その違いを整理しておきましょう。

普通のお金(日本円)の特徴

  • 紙幣・硬貨そのものに価値がある
  • その価値を保証するのは日本国(法律)
  • 通貨を発行しているのは日本銀行
  • 通貨が通用するのは日本のみ
仮想通貨(ビットコイン)の特徴

  • 取引履歴そのものが価値を持つ
  • 価値を保証するのはブロックチェーンと呼ばれる「仕組み」
  • 通貨を発行するのもブロックチェーン
  • 通貨が通用するのはビットコインの経済圏内のみ

また横文字がたくさん並んでいますね……(僕自身、横文字がニガテなのでできるだけ日本語に置き換えていきたいと思います)。

お気づきかと思いますが、仮想通貨の最大の特徴は「中央組織が不在である」ということです。

日本円であれば管理している中央組織は日本国ですが、ビットコインの場合は管理している人や団体は基本的に存在しません。次章で説明する「ブロックチェーン」という仕組みの上で管理され、新規に発行されるのです。

そして、この管理している中央組織が不在であることそのものがビットコインの強みであり魅力なのです。

中央組織不在の、分散型であるビットコインの魅力

中央集権」と「地方分権」という対立するふたつの概念は聞いたことがありますでしょうか。

ピンと来ない方のために日本の歴史でご説明します。

日本の歴史において、織田信長はバラバラだった群雄割拠の戦国乱世を統一します。

その後、徳川家康によって作られた江戸幕府は広大な日本全土をすべて江戸幕府というひとつの中央組織で管理し始め、1603年の幕府成立から1868年の大政奉還までの265年にも及ぶ長い平和な時代を実現しました。

つまり、江戸時代は「中央集権」の世の中でした。

しかし、この中央集権には2つの大きな問題がありました。

ひとつは「独裁」となってしまうこと、もうひとつは「地方に自由が無くなってしまう」ことです。

当時、江戸幕府に逆らえば流刑か死罪。言ってしまえば独裁だったわけです。

また、地方にもさまざまな事情や地理的・気候的特徴があり、一元管理してしまうことは難しかったわけです。

そこで、明治時代になると「廃藩置県」と呼ばれる、幕府直属であった藩が廃され、ある程度自立した「都道府県」が設置されるようになりました。

これは「地方分権」です。

中央組織のもつ権利を弱めていき、地方に裁量権をもたせていく「分散化」が進んでいくわけです。

この背景には「独裁」的な色を抑え、地方に自由裁量権を認めていくという思惑がありました。

大正から昭和にかけての日本の軍国主義化も、軍部に権力が集中したことによる中央集権化の罪です。

世界的に見ても「中央集権」と「地方分権」のバランスがうまく取れなかった結果、独裁となり、戦争や紛争を招いてしまったケースは多くあります。

  中央集権 地方分権
日本での例 江戸時代・戦時 現代
特徴 ・権力が集中している(独裁になりやすい)
・地域ごとの個別対応が難しい
・権力が分散している
・地方にもある程度の自由裁量がある

ビットコインに話を戻しましょう。

前の項目でもお話したようにビットコインは「分散型」の仕組みの上になりたつ通貨です。

日本円のように、中央組織である政府・日銀の金融政策によって流通量が増減され、価値が調整されることはありません。

そう、ビットコインには中央組織が存在しないため、中央組織の思惑で価値が左右されないのです。

日本円は「中央組織である日本という国家を信頼している」という合意のもと価値がなりたつ通貨ですが、ビットコインは「ブロックチェーンという仕組みを信頼している」という合意のもと価値が成り立っています。

極端な話、明日日本が無くなってもビットコインは残るでしょう。

こういった性質から、ビットコインはむしろ国家が不安定な紛争地域でこそ重宝されていたりします(後述)。

ではビットコインの価値はどう決まるのか。

それはあとの章「ビットコインの価値はどう決まる?」でご説明します。

この章のまとめ
  • ビットコインは中央集権が不在の、分散型の通貨である。
  • ビットコインには管理者がいなく、合意のもとでなりたっているからこそ信頼できる。
スポンサーリンク

ビットコインを支える立役者「ブロックチェーン」とは何者か?

この章では、いままでも度々登場したビットコインを支える立役者「ブロックチェーン」とは具体的になんなのか、極力シンプルに説明していきます。

ビットコインの創設者は日本人?

ビットコインと、それを支えるブロックチェーンという考え方は今から10年前、2008年に論文という形でネット上に発表されました。

その論文の著者はサトシ・ナカモト(Satoshi Nakamoto)という人物。

つまり、ビットコインを発明したのは日本人……ふうの名前をもつ人物なのです(この名前は偽名で、実際には誰が発明したのかは不明なのですが……)。

その論文は英語で書かれており、原題は「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System PDF」日本語に訳すと「ビットコイン:P2P電子マネーシステム」です。

この論文の中で世界で初めて「ビットコイン」の仕組みが発表され、翌年2009年に実際にビットコインの流通がはじまりました(当時のビットコインにはほとんど価値がありませんでした)。

はじめてビットコインが使われたのはピザの注文だったと言われています。

当時は25ドル(約2,700円)のピザ2枚が10,000BTC(ビットコインの通貨単位、読み方はビットコインビーティーシー)で購入されたとか。

つまり当時のレートは1BTC=0.27円ほど。

現在は1BTC=80万円ほどですから、この10年間で恐ろしいほど価値は上昇したのです。

では、このビットコインをささえる「ブロックチェーン」とは、一体何なのでしょうか。

カンタンにわかる、ブロックチェーンのしくみ

ここまでに度々登場した「ブロックチェーン」。日本語にすると「分散型台帳」と呼ばれますが……もっとシンプルに説明しましょう。

ブロックチェーンとは、「ビットコインやりとりノート」のことです。

この「ビットコインやりとりノート」は電子データとしてインターネット上に存在し、誰でも見ることができます(実際にココから見れます)。

ビットコインやりとりノートであるブロックチェーンには「誰から誰に、いくら(何BTC)送られたか」という全履歴が記録されています。

このやりとりノートはレゴブロックのようなイメージでどんどん積み重なって伸びていきます

↑こんなかんじ。ひとつのブロックがやりとりノート1ページという感覚です。

つまり、このブロックのようなやりとりノートがチェーン(鎖)のように伸びていくので「ブロックチェーン」と呼ばれるのです。

では、このブロックチェーン上でどうやって実際にビットコインをやりとりするのでしょうか

この仕組みがわかれば「ビットコインは信用ならない!」などとは言えなくなります。

スポンサーリンク

具体例でわかる、ビットコインの送金方法。

では、具体的にするためにキャラクターを登場させましょう。

ねこさんからいぬくんに1BTCを送金するとします。

ねこ
ねこ

お年玉としていぬくんに1BTCをあげるよ!

いぬ
いぬ

やったあ、ありがとう!

いま、ねこさんの財布(ビットコイン・ウォレット)には1BTCが入っています。

 

この財布には「ビットコイン・アドレスという口座番号のようなもの」が与えられています(誰でも生成することができます)。

さきほどのページにこのビットコイン・アドレスを入力すれば取引履歴も実際に見ることができます。

ねこさんのビットコインアドレスは「36RNeFxXSj5WRw4mTXeGN5maXbFcPuhQEX」です。これを、いぬくんのビットコインウォレット「35GSjUhdkejPeywP3s4RkbmvqaKFur3oWC」に送金します。

いぬ
いぬ

ぼくのビットコインアドレスは「35GSjUhdkejPeywP3s4RkbmvqaKFur3oWC」だよ!

ねこ
ねこ

分かった! お年玉を送るね!

ビットコインは、受取先のビットコインアドレスさえわかれば気軽に送ることができます。

 

ねこさんは、この送金を依頼するためにやりとりノート(ブロックチェーン)に新しく1行書き足す指示をします。

ねこ
ねこ

「36RNeFxXSj5WRw4mTXeGN5maXbFcPuhQEXから35GSjUhdkejPeywP3s4RkbmvqaKFur3oWCに1BTCを送金。」……っと。

実はこの時、このやりとり記録の末尾にとある「計算問題」が載るのです。

これがビットコインならびにブロックチェーン最大の特徴である「PoW」(Proof of Work:プルーフ・オブ・ワーク)という仕組みなのです。

ブロックチェーンを支える「PoW」は、全国一斉計算テスト!

前項では、やりとり記録の末尾に計算問題が載る、といいました。

例えば、こんな感じになります。

○○○○ -> ●●●● 1BTC 163÷?=××あまり2

どうですか、?はすぐ求められますか? ちなみに?と××はどちらも素数(1とその数でしか割ることができない数)です。

総当たりでためしていきましょう。

163÷2=81あまり1
163÷3=54あまり1
163÷4=40あまり3
163÷5=32あまり3
163÷6=27あまり1
163÷7=23あまり2

お、合いましたね。

というわけで「?」の中身は「7」だということがわかりました

実はこの計算、総当たりをしなければ求めることができないのです。

161を□×■の形に素因数分解することがすぐできればいいのですが、現在の数学では「桁数の多い合成数の素因数分解が困難」なのです。

たとえば3037051という数は3463×877と素因数分解できるのですが、これを求めるにも総当たりするしかありません。片方がわかればすぐ解けるのですが……。

実際のビットコインのやりとりでも、こういった「解答にかなり時間の掛かる計算問題」が出題されているのです。

そして、この計算問題を解答する作業(Work)が、ブロックチェーンという仕組みの安全性を支えているのです。

というのも、たとえば先ほどの計算問題だったら、「163÷?=××あまり2」の「?」を求めるのは総当たりするしかありませんでしたが、「?」が「7」だとわかればすぐ××も算出することができ、正しさも確認することができます(下記)。

163÷7=23あまり2

実際にはこの計算問題はものすごい桁数になっていて、計算にもかなりの時間を要します。

この計算を、日夜がんばってPCを動かして解いている、全国一斉計算テストの解答者が「採掘者」と呼ばれる人々なのです。

採掘者は、「お駄賃」目当てにヒタスラ計算する。マイニング。

前項のような「計算問題」をひたすら解く人々のことを「採掘者(マイナー)」と呼び、この作業を「採掘(マイニング)」といいます。

なぜかって? それは、計算問題に正解できた時にもらえる「お駄賃」こそが、新規に発行されるビットコインだからです。

ここでマイナーのくまさんにも登場してもらいましょう。

くま
くま

ビットコインが欲しいからマイニングをするよ!

くまさんは電気代を消費してコンピューターを24時間起動し、ねこさんの送金依頼が出した計算問題に取り組んでいます。

 

このとき、同時にうさぎさんも同じ問題に取り掛かっています。

うさぎ
うさぎ

僕もマイニングをするよ! くまさんに負けないようにいそげ~!!

マイニングは早押しクイズです。

いち早く正解にたどり着いた人だけが賞金としてビットコインの報酬が手にできます。

くま
くま

わかった! 答えは「7」だ! だって、163÷7=23あまり2だろう?

うさぎ
うさぎ

負けた……。確かに計算も合っているね。

くまさんは、正しい答えである「7」と、それによって求まった「23」を「とりひきノート」に書き込みます。

 

○○○○ -> ●●●● 1BTC 163÷7=23あまり2

そして、この答えの正しさが他の採掘者(マイナー)たちに承認されてはじめて送金は成立するのです。

承認されると、マイナーたちは「とりひきノート(ブロックチェーン)」の末尾にこの取り引きを記録します。

うさぎ
うさぎ

計算も合っているし、取引履歴にも不正はなさそうだ。とりひきノートに書き込もう!

ねこ
ねこ

お、計算が終わったみたいだ! 送金完了!

そして、送金されたいぬくんのお財布(ビットコイン・ウォレット)の残高が1BTC増えました。

いぬ
いぬ

送金されてきたよ! ありがとうねこさん!

そして正答したくまさんも報酬が貰え、くまさんのウォレットの残高も増えました。

くま
くま

一番に解答できたのでビットコインを貰えたよ!

ちなみに、この計算問題(実際には「暗号解読」です)は10分程度で解答できるように難易度が調整されていて、その優先順位は送金側が支払う手数料の多さで決まります(この手数料も採掘者のものになります)。そのため、手数料が多いほど取り引きが優先的に処理されるのです。

では、なぜこのような面倒なやりとりをするのでしょうか。

ブロックチェーンは改ざんが難しい!

それでは、もしこの計算問題がなかったら……、一体どうなってしまうのでしょうか。

ねこ
ねこ

実は0.1BTCしか持っていないけど、1BTCを送ったことにしちゃえ!

くま
くま

ちょっとまって!いままでの取引履歴と整合性がなくない? 不承認!

うさぎ
うさぎ

いやいや、僕の持っているとりひきノートでは整合性があるよ?(あとでわけまえが貰えるらしいし、ウソついちゃお~っと)

いぬ
いぬ

どっちを信じればいいの~!?!?

もしPoWがなければ、悪意のあるユーザーがブロックチェーンを改ざんしようとした時に意見がわかれてしまうかもしれません。

 

しかし、この計算問題があるおかげで、

くま
くま

計算問題が合っていて、なが~く連なっているこちらの「とりひきノート」が正しい!

うさぎ
うさぎ

くそ~! たしかにその通りだ……!

少年
少年

そうだそうだ!

ねこ
ねこ

バタンキュー。

というふうになり、整合性のない「とりひきノート」は使われなくなるわけです。

 

つまり、「カンタンには解答できない計算問題とその答え」のセットが、その取引の信頼を担っているわけです。

ビットコインは、画期的な通貨。

従来のお金では、お金のやりとりの不正を防ぐためには必ず中央組織の信頼が必要でした。

たとえば銀行間の送金だったら銀行が、そのやりとりに責任を持っています。

しかしビットコインは「ブロックチェーン」という仕組みと「ビットコイン経済圏」の参加者が、やりとりの正確性を担保しているのです。

そのため、ビットコインにおいては銀行の不祥事や銀行の倒産など、中央組織がやらかす心配がないわけです(ビットコインの販売・取引代理店である仮想通貨取引所のセキュリティの甘さから仮想通貨が盗まれてしまうリスクはありますが……)。

すなわちビットコインは、従来のお金が進化した「お金2.0」なのです。

↑これからの経済がよくわかる、おすすめの書籍です。

この章のまとめ
  • ブロックチェーンは「暗号と解読」によって不正を防ぐ「PoW」という仕組みで成り立っている!
  • ビットコインは中央組織が不在でもなりたつスゴい通貨。
スポンサーリンク

ビットコインの価値はどう決まる?

ではビットコインの価値はなにが決めているのでしょうか。

それは「市場(しじょう)」です。

つまり、需要が高まれば価値は上がるし、逆に需要が下がれば価値も下がるわけです。

いたってシンプルな市場原理ですね。

ちなみにやりとりが行われているのは【ビットフライヤー】【GMOコイン】 などといった「仮想通貨取引所」です。

ここで口座開設をすると、実際にビットコインなどの仮想通貨を取引することができるようになります。

たくさんの人が買えば値段は上がっていくし、逆にたくさんの人が売れば値段は下がっていくわけです。

ちなみに僕は変動の大きい取引は避け、Zaifの「コイン積立」という方法で堅実に資産運用しています。興味があればぜひ。

「仮想通貨は儲からない」そう思っている「今」こそ稼ぎ時だという話。【2018年版】
仮想通貨、みなさん勝ってますか? 多くの方は負けていると思います。 仮想通貨で勝てない人はみな口を揃えて「仮想通貨は儲からない」「やめておけ」などと言います。 しかし、そういう人たちは市場原理をさっぱりわかっていません。 何を隠そう...