
近年、喫煙者にとってますます暮らしづらい状況となっています。
自民党の「健康増進法改正案」に受動喫煙防止内容が盛り込まれたことやたばこ税の増税は、近年の嫌煙志向の高まりやいよいよ2年後に控えた2度めの日本での夏季五輪である東京オリンピック2020を意識したものであることに疑いの余地はありません。
中央大学多摩キャンパスでは敷地内全面禁煙化に取り組んでおり、喫煙所の縮小を実施、当初の予定では2018年4月1日には全ての喫煙場所を廃止する方針でした。
しかしながら、2018年2月27日、全面禁煙化1ヵ月前にして突如、全面禁煙化の延期を発表しました。
また、多摩キャンパスでは2018年4月1日より全面禁煙化を実施します。
しかしながら、全面禁煙を実効的なものとするための準備期間が必要であるとの認識に立ち、同日から夏季休業期間終了までを移行期間として仮設喫煙所を2箇所設置することとし、2018年度後期授業開始から全面禁煙に移行します。
多摩キャンパスの全面禁煙化実施への理解と協力をお願いします。中央大学公式HP より引用
今回は、東京都内の主要大学の敷地内禁煙状況や政府および東京都の方針から大学における敷地内全面禁煙化の是非について考えてみたいと思います。
なお、筆者が愛煙家であることによるバイアスがある程度掛かっていることもご承知願います。
※この記事は大学施設・研究機関において適切に分煙化および受動喫煙防止が実施出来ているかを実証する記事であり、喫煙を推奨するものではありません。未成年者の喫煙は法律によって固く禁じられています。成人喫煙者であっても健康リスクを理解した上で節度ある喫煙を。喫煙は必ず喫煙所内で、周囲の環境および非喫煙者への配慮を十分にして行ってください。マナーの欠如した喫煙がますます喫煙者の肩身を狭くしています。
都内各大学の喫煙所・喫煙エリア設置状況(2018年3月版)
都内主要大学(東大・早慶・上智・MARCH)の主要キャンパスにおける喫煙所設置状況を、分かる範囲で掲載しています。
東京大学 本郷地区キャンパス
東京大学の多くの学部が集まる本郷地区キャンパスには30か所程度の喫煙所があるようです。正確な数は公式HPに記載がないため不明ですが、「喫煙所マップ」アプリに共有されているものだと23か所でした(正確な情報を募集しています)。なお、定員制・許可制であるようです。
早稲田大学 早稲田キャンパス
早稲田大学公式HPの情報によると、早稲田キャンパス内の喫煙所は野外・屋内あわせ8か所。
慶應義塾大学 三田キャンパス
慶應義塾大学公式HPの情報によると、三田キャンパス内の喫煙所は6か所。
上智大学 四谷キャンパス
上智大学HPには喫煙所の記載がありませんが、かなり喫煙所は縮小されているようです(情報募集中)。先述のアプリでは「2号館前」の1か所しか見つかりませんでした。
上智大学紫煙愛好会 (@sophia_mokumoku) | Twitter
明治大学 駿河台キャンパス
明治大学駿河台キャンパスには1か所の野外喫煙スペースが設けられているようです(先述のアプリによる)。公式HPの記載ナシ。
青山学院大学 青山キャンパス
青山学院大学青山キャンパスには、マイナビによると3か所の喫煙所があると記載されていました。
立教大学 池袋キャンパス
公式の資料(PDF)によると立教大学池袋キャンパスには屋内屋外合わせ11か所の喫煙所があるとのことです。
中央大学 多摩キャンパス
中央大学には現地点で5か所の(Cスクエア1階横、2号館総合研究棟裏、5号館商学部棟裏、9号館クレセントホール2階前、10号館通信教育部棟前)の屋外喫煙所がありますが、2018年4月1日に全て閉鎖され、2018年4月1日から同年9月20日まで仮設喫煙所2か所(2号館総合研究棟裏、9号館クレセントホール1階前)が設置、同年9月21日から(秋学期)は敷地内全面禁煙が実施される予定です。
【詳細記事】

参考リンク:http://www.chuo-u.ac.jp/campuslife/manners/no_smoking/
法政大学 市ヶ谷キャンパス
法政大学の市ヶ谷キャンパスでは建物内は全面禁煙、屋外喫煙所は10か所あるようです。
各大学の喫煙所設置状況まとめ
捕捉できる範囲において2018年3月現在最も喫煙所を多く設置しているのは東京大学、次いで立教大学、法政大学の順番でした。
翻って現時点で敷地内全面禁煙化を発表しているのは中央大学多摩キャンパスだけであり、やはり中央大学の喫煙者への処遇は他大学と比較してもかなり強硬であるように見受けられます。
では、国の方針はどのようになっているのでしょうか。