こんにちは。迷ったら二郎、迷わずとも二郎、とにかく二郎の大学生・さいとう(@S41T0H)です。
僕はいままでラーメン二郎に直系10店舗(荻窪店、八王子野猿街道店2、ひばりヶ丘駅前店、桜台駅前店、池袋東口店、新宿歌舞伎町店、川越店、新小金井街道店、めじろ台店、立川店)、インスパイア系8店舗行っています。ちなみに一番好きなのはホーム(自宅の最寄り)でもあるヒバジ(ひばりヶ丘駅前店)です。
ラーメン二郎といえば
- 独自のルールがある
- 店員が怖い
- 客も怖い
- 早く食べないと/完食しないと怒られる
というイメージがありますよね。
初心者の方はなかなか行きづらいとの声も聞きます。
そこで今回は「通が教える、初心者向けラーメン二郎マニュアル」と題して、心構えからコール(無料トッピングの注文)、退店までの流れを徹底的に解説します。
- 「これから二郎に行ってみようかなぁ」という人
- 「今まさに二郎の列に並んでいる!」という人
- 「久々に二郎に行くから不安」という人
しっかりと二郎の流儀を学んで、「完全栄養食」ことラーメン二郎を美味しくいただきましょう。
ではさっそく「二郎来店前の心構え」から見ていきましょう。
一、ラーメン二郎来店前の心構え
【注意】こんな人はラーメン二郎を食べてはいけない!
早速ですが、こんな人は二郎を食べてはいけません。
- お腹が空いていない人 →二郎を100%楽しめません。
- 二日酔い状態の人 →かなり苦しくなります(実体験)。
- 当日中・翌日の朝に人と会う予定がある人 →ニンニク臭で嫌がられるかも。
大丈夫ですか? もちろん「そんなこと気にしないぜ!」という人はいいですが……。お気をつけください。
士気を上げよう。
二郎への道のりは二郎ソングを聴いて士気を高めましょう。
ラーメン二郎初心者にオススメの店舗
ラーメン二郎は基本方針こそ同じものの店舗によってかなり味やボリューム、店員の優しさに差があります。が……
基本的に都心にある二郎ほど量・質ともに初心者向けとなっている傾向があります。具体的には「池袋西口店」や「新宿歌舞伎町店」などです。
その理由は客層の広さがあるような気がします。外国人観光客も多いでしょうし。より万人向けな二郎となっているわけです。
僕が個人的におすすめしたいのは「ラーメン二郎 ひばりヶ丘駅前店」(通称:ヒバジ)。味はもちろん、店主の気立ての良さにも定評があります。ただ、ラーメン自体に二郎特有の豪快さは(比較的)ないので、ここを標準だと思うと他店で違和感を覚えるかもしれません。また、ヒバジにはコール(後述)がほぼありません(ニンニクの有無のみ)。注意しましょう。
二郎は店舗によって営業日・営業時間が違う。臨休や麺切れも……。
二郎は店舗によって営業日や営業時間が異なります。やっとたどり着いたと思ったら臨時休業だったということも多いのです。遅い時間に行くと麺切れ終了ということもありました。
今では多くの店舗が公式Twitterをやっているので、そちらで最新の情報をチェックするのがいいでしょう。「○○ 二郎」のキーワードでTwitter検索するのもオススメです。有志が営業情報をツイートしてくれています。思わぬ限定メニューの情報を知ることも。
注意しましょう。
二、ラーメン二郎、いざ入店。
ラーメン二郎入店時の持ち物
ラーメン二郎に入る際に持っておくと便利なものを紹介します。
ポケットティッシュ
二郎には据え置きのティッシュが無い店舗が多いです。ある店舗の方が少ないイメージ。
二郎を食べると口の周りがアブラでテカテカになってしまうので、ぜひともティッシュは持っておきましょう。
後にも書きますが、使い終わったティッシュはカウンターには上げずに店内のゴミ箱に入れましょう。
黒烏龍茶
二郎といえば黒烏龍茶。店舗の前に自販機がある場合は、その自販機で買ったものなら持ち込み可であることが多いですので、そちらで黒烏龍茶を購入しておきましょう。もし店舗前に自販機がない場合は、多くの店舗で飲み物の持ち込み可ですので事前にコンビニなどで買っておきましょう(飲料の持ち込みは店舗ごとにルールがあります。その店舗のルールに従ってください)。脂肪の吸収を抑えてくれます。
350mlがベストです。
コンディションは大丈夫?
二郎の店内には基本的にトイレはありません。トイレのある店舗でも、食事中にトイレに行くのはマナー違反。列に並びはじめてから退店まで、最大2時間かかることもあります。事前に済ませてから並びましょう。
三、食券を購入し、列に並ぶ。
二郎は(券売機の故障などがない限り)基本的に食券制です。多くの場合店の外まで列が伸びていますので、まずはその最後尾に並びます。割り込みや待ち合わせなどはNGですので、グループで行く場合は必ず全員が揃ってから並びましょう。
食券の購入タイミングは?
店舗によって異なりますが、基本的には「店に入ったタイミング」で食券を購入します。野猿街道店2など、購入してから列に並ぶ店舗もあります。その場合は案内がありますので、それに従いましょう。
どの食券を買えばいい?
ラーメン二郎のサイズ感は独特で、「小ラーメン」でも通常のラーメン屋さんの大盛り以上の量があります(目安は茹で前300g)。初心者は小ラーメンより大きいサイズの購入は控えましょう。個人差こそありますが小ラーメンでも死ぬほどお腹いっぱいになります。僕はいまだに大ラーメンを食べたことがありません。
また、店舗によっては「豚入り」もありますが、二郎の豚(チャーシュー)は脂が多く、結構胃に重いですので初心者は避けるべきでしょう。
少食だったり、食べきるのに自信がない人は、食券を出す時(事前に麺の大きさを訊かれた場合はその時)に「麺少なめ(通常の麺量の2/3程度)」や「麺半分(通常の麺量の1/2程度)」を申告すれば程よい量で食べることができるでしょう。店主のさじ加減なので差はありますが「麺少なめ」で普通のラーメン屋の大盛り程度、「麺半分」で普通のラーメン屋の通常量だと考えておけば間違いないでしょう。麺を減らしたとしてもヤサイを増やすなどして二郎をエンジョイすることができますので、恥ずかしがらずに店員さんに伝えましょう。
店舗によっては「プチ二郎」や「ミニラーメン」などの元々少なめのメニューもあるので、そちらを選ぶのもいいでしょう。僕は野猿ならプチで十分です。野猿はプチだとコーンも付きます。
ラーメン二郎の並び方
並び方は、店舗によってまちまちですが周辺のお店や住宅、施設の迷惑にならないように並ぶように指示されていることがほとんどです。掲示にしたがって礼儀正しく並びましょう。
また、店内にも待つスペースがある店舗があります。その場合、店に入れたからと言ってすぐには食べれないので注意。ちなみに店内で並んでいる客は「背後霊」と呼ばれたりします。
並んでいる途中に「大きさ(麺の量)」を訊かれることがあります。「プチ」や「ミニ」の食券を持っているときは「プチ/ミニ」と、「小」や「小豚」の場合には「小」、「大」や「大豚」の場合には「大」と告げましょう。
このとき、「麺少なめ」や「麺半分」を希望する場合はその旨を同時に告げることも忘れずに。もしこの時点で告げ忘れた場合は諦めましょう。
一部店舗では「麺かため」に対応している場合もあるので、もし希望する場合はその旨もこのタイミングで伝えます。
もし並んでいる途中で麺について訊かれなかった場合は席について食券を出すタイミングで(店員さんが食券を見に来たら)伝えましょう。このタイミングを図るのが一番難易度が高いと思われます。
列の先頭になったら
大抵は店員さんから「こちらの席へどうぞ」と誘導がありますので、指示を待ったほうがいいでしょう。個人的なイメージではインスパイアは勝手に座っても大丈夫なことが多いです。
複数人のグループの場合は、席が空いていれば並びで座らせてくれることもありますが、原則バラバラです。グループである感を出しておけば店員さんのほうから「○名様ですか?」と訊いてくれることもあります。多くの場合、同ロット内(同じタイミングでのラーメンの提供)で済むようにしてくれます。その調整のために次に並んでいる人を先に誘導する場合がありますが、怒らないで従いましょう。野猿街道店2や新小金井街道店ではグループにテーブル席を通してくれることもありますが、勝手に座らないようにしましょう。
四、席に座ったら
無事に席に座ることができたら、まずは落ち着いて食券をカウンター上に出します。
その場合、店員さんに見えやすいようにカウンター上の奥側に、垂直の向きで出すようにしましょう。
これができればもう上級者です。
水を取りにいこう
塩分濃度の高い二郎を制するためにはお冷は必須です。席についたらまずセルフサービスの水を取りに行きましょう。黒烏龍茶があれば別に要りません。
水はおかわりしなくてもいいようにできるだけ多めに貰っておきます(運んでいる時にこぼさない程度に)。しっかり洗えていないのか水に脂が浮いていることもありますが、ご愛嬌。
冷水機の上や横にレンゲがある場合は、それも貰っておくと「天地返し(=麺とヤサイをひっくり返す行為)」しやすいです。レンゲは直接カウンターに置かず、コップの水に浸けておくかコップの上に架けておくと衛生的です。
五、ラーメン二郎最大の特徴、コールを攻略しよう。
しばらく待っていると提供の直前に店員さんから「ニンニク入れますか?」と訊かれます。この時に動じないように着席した時点でコールを決めておきましょう。
二郎最大の特徴はコール。コールとは、無料トッピングの注文のことです。
無料トッピングできるのは主に下記の4つ。
- ニンニク
- ヤサイ
- アブラ
- カラメ
これらに、必要であれば量の指定を加えて発声します。
- 少なめ
- 普通(「普通」の指定の場合、発声はしません)
- 多め
- マシ
- マシマシ(※非推奨。素人だと思われて店によっては減らされたり注意されたりします)
また「全マシ」というコールも存在します。上記4トッピングを全て増す場合は「全マシ」とコールするのがいいでしょう。
また、全て普通の状態がいいのであれば「そのまま」とコールします。この場合、ヤサイだけが通常量乗り、ニンニク、アブラ、カラメは入りません。
【保存版】ラーメン二郎・コールフローチャート
ラーメン二郎のコールに悩まないために「ラーメン二郎・コールフローチャート」を作りました。
是非保存して、二郎での注文時に活用してください。
では、トッピングについて一つ一つ解説していきます。
二郎トッピング紹介①ニンニク
ニンニクは二郎のクセの強い豚骨の臭みを消し、全体をマイルドにする効果のある魔法のアイテムです。ぜひとも入れましょう。
二郎のニンニクは刻みニンニク。結構パンチがありますのでそのまま食べるのはキケンです。翌日お腹を壊すことも。しっかりスープに溶かしながら食べましょう。
ニンニクはコールしなければ入りません。「ニンニクなし」とコールするのは「ニンニクマシ」に聞こえるのでマナー違反です。注意。
ちなみにニンニクはコールしなくても既にスープにある程度溶けています。ニンニクを入れなかったからといってニンニク臭が完全につかないわけではありません。
二郎トッピング紹介②ヤサイ
ヤサイとはヤサイです。野菜ではありません。
二郎でいう「ヤサイ」とは「モヤシとキャベツの混合物」のこと。その比率は店舗によって違いますが、一般的には7:3~9:1です。言うまでもなくキャベツのほうが原価は高いのでキャベツの比率が多いほど良い店舗だと言ってよいでしょう。
また、二郎のヤサイはその茹で具合によって「シャキ」や「クタ」と呼ばれます。ヤサイの茹で時間は店舗によって異なるので、好みの茹で具合の店舗を見つけるのも一興。僕はヒバジのクッタクタなヤサイが好きです。
ヤサイは塔のように積み上がるので、食べ始めはヤサイばかり食べることになります。崩さないように注意しながら、適宜スープに浸しながらヤサイを食べましょう。
二郎トッピング紹介③アブラ
二郎で言うアブラとは「豚の背脂」のこと。アブラをコールすると固形の背脂をヤサイの上に乗せてくれます。
このアブラがブルップルで美味しい。コラーゲンたっぷりで美容にも効果があるとか。もちろん、かなり脂っこくなりますが……。
野猿街道店2などでは「アブラカタマリ」や「アブラザブトン」と呼ばれるコールも存在するらしいです(試したことはないですが……)。その名の通りどでかいアブラが乗るとか。気になる人は画像検索してみてください。
また、ラーメン二郎めじろ台店では「黒アブラ」と呼ばれる、「醤油味のついたアブラ」が楽しめます。
ラーメン二郎 めじろ台店
小ラーメン 汁なしカタメ ヤサイアブラマシ
水、ツメテェェェエ!!
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水!!!!! pic.twitter.com/4rxxkCvZ0v— 斉藤コウ◆Ko Saitoh (@S41T0H) September 26, 2017
普通に「アブラ」コールをすると黒アブラが乗り、これが絶品なためめじろ台店はほとんどの客がアブラコールをする珍しい光景を見ることができます。めじろ台店で普通のアブラが欲しい人は「白アブラ」とコールしましょう。
二郎トッピング紹介④カラメ
二郎初心者に一番わかりにくい名称なのはこの「カラメ」でしょう。漢字にすると「辛め」ですが辛くなるわけではありません。塩辛くなります。
「カラメ」とは「濃いめ」のこと。「カラメ」コールをすると醤油を多めに入れてくれます。ちなみにラーメンにおいて醤油は「タレ」とか「カエシ」とか呼ばれます。
ヤサイの上から醤油をかけてくれることもあるため、ヤサイをマシたときなどは醤油味が付き食べやすくなります。また、ヤサイから出る水分でスープが薄くなってしまうことを防ぐ効果もあります。
二郎は店舗にもよりますが標準の状態でかなりしょっぱいため、初めて行く店で「カラメ」コールをするのは避けるのが無難です。
ある程度慣れてから「カラメ」は使いましょう。また、卓上に醤油ボトルがある店舗では「カラメ」は不要です。自分で入れましょう。
六、ついに着丼! 二郎の戦略的な食べ方。
おめでとうございます。無事にコールが通ったら、ついに二郎にありつけます。
こぼさないように水平を保ちながら慎重にカウンター上から下ろしましょう。ここが一番緊張するところ。席から軽く腰を上げて持つと良いです。
二郎は原則写真撮影OKだが、周囲に気を遣おう
芸術的に積み上げられたヤサイ。記念に写真を撮っても良いでしょう。ただ、あまりパシャパシャするのも芸がありません。スムーズにサイドビューを一枚撮ったらさっさと食べましょう。
- ヤサイの高さを記録するため、真横から撮る。
- 全体がギリギリ収まるように、ヤサイのてっぺんから丼の底までを画に収める。
- できれば消音アプリを使うか、スマホのスピーカーを指で押さえてシャッター音を小さくする。
二郎を食べきるコツは食べる順番にあり。
二郎の最大の特徴はその量の多さ。食べきれなくなってしまわないように戦略的に食べていきましょう。
- はじめにヤサイをある程度食べる。余裕があればスープに浸しながら。
- 豚(チャーシュー)は冷えているのでスープに浸けておく。
- 豚が2枚ある場合は序盤で1枚は食べておく。(一番美味しく食べれる)
- ヤサイが減ってきたら天地返し(ヤサイと麺をひっくり返す)する。こぼさないように、麺をヤサイの上に引っ張り出すイメージ。
- 麺が出てきたら伸びないうちに食べる。このとき、ニンニクもスープに溶かしましょう。
- 満腹になる前にもう1枚の豚も食べる。最後に残すと苦行です。
- 麺が一通り片付いてきたらヤサイを食べる。最後にヤサイを残すのが食べきるコツです。
二郎が食べきれなかったら……。残してもいいの?
二郎は食べ切れなくて店員さんに怒られることはほぼありません。二郎で怒られるのは下のパターンです。
- 店員さんに注意されたにもかかわらずマシマシコールや「大」を注文して残す
- 同ロットの他の客が皆食べ終わっているにもかかわらずだらだらと食べ続ける
- その他、迷惑行為をする
普通の飲食店とほとんど変わらないですよね。客に厳しいイメージの二郎ですが基本的にお店や他のお客さんの迷惑となることを故意にしなければ怒られることはありません。二郎だって普通の飲食店です。
二郎を食べきる目安は10~15分。それ以上かかってしまったら諦めてドンブリをカウンターに上げましょう。このとき、店員さんに残したことを謝っている人を見かけますが、そこまでする必要はないと思います(個人の見解です)。
七、二郎を食べ終わったら。退店までの流れ
食べ終わったら、ドンブリと箸、コップとレンゲ(あれば)をカウンターの上に上げましょう。このとき、「ごちそうさまでした」と一声添えられればベストです。(別に言わなくて怒られることはありません笑。「美味しかったです」と伝えているお客さんもたまに見ます)
ここで注意しなければいけない点は2つだけ。
- 使ったティッシュはカウンターの上には上げずに、ゴミ箱があればゴミ箱へ。
- カウンター上にあるふきんでカウンターの自分のスペースを拭く
この2つは二郎を食べ終わった達成感から忘れられがちです。立つ鳥跡を濁さず。マナーとしてきちんと行いましょう。
お疲れ様でした。
いかがでしたか? かなり長くなってしまいましたが、これが二郎マニュアルです。
いろいろ書きましたが、誰でも最初は二郎初心者。多少、ミスしてしまっても心配ありません。そうやって人は成長していくのです。
ヒバジで「マシ」コールをしてしまい、店主(吉田さん)に「ゴメンね~、ウチそういうのやってないんだよね」と言われてしまったことも、二郎ファンの中では鉄板のあるあるネタです。
あまり身構えずに、お近くの二郎へ行ってみましょう。直系が怖ければまずはインスパイア店から行ってみてもいいでしょう(僕も初めての二郎系は「らーめん大」でした)。
二郎は三回食べて初めて良さが分かるとも言われます。素敵な二郎ライフをお過ごしください。

